こんにちは!大橋みなみです。
「どうして旬の食材を食べると体にいいの?」
「そもそも旬の食材って何?」
身体にいいなら旬の食材を使ってみたいけど本当に身体にいいのかな?
今回はそんな疑問を解決します。
私は保育園での調理スタッフを8年勤め、たくさんの子どもたちに食育として
旬の食材を伝えてきました。
この記事を読んでもらうと旬の食材の良さ、今の旬の食材を知ることができます。
目次 読みたいところをタップすると飛べます。
旬の食材とは
特定の野菜、魚などが、たくさんとれる時期のことを「旬」と言います。
一般的に旬に採れた食材は栄養が豊富で、魚だと脂ののりがよく、おいしいと言われます。
春が旬の食材
春が旬の野菜には山菜、たけのこ、菜の花、アスパラガス、
春キャベツ、新玉ねぎなどがあります。
雪が溶けて、春になると採れる山菜は春の訪れを感じさせますね。
1年中見かけるキャベツ、玉ねぎも、春の時期は甘味が増しておいしくなります。
春が旬の魚介類には、真鯛、ニシン、カツオ、サワラ、メバル、アサリなどがあります。
サワラは旬なだけあり、魚へんに春と書いて(鰆)サワラと読みます。
メバルやニシンやサワラは別名「春告魚」(はるつげうお)とも呼ばれ、春の魚の代表的な魚とされています。
夏が旬の食材
夏が旬の野菜には、きゅうり、なす、トマト、ピーマン、枝豆、とうもろこしなどがあります。
「夏野菜」と聞くと一番イメージしやすい食材ではないでしょうか。
夏の日差しをたくさん浴びたみずみずしい食材が多いですね。
夏が旬の魚介類には、アジ、イワシ、サバ、マダコ、アワビ、ウニ、岩ガキなどがあります。
よく見かけるアジやイワシなども旬がわかると夏に買ってみようと思いますよね。
秋が旬の食材
秋が旬の野菜には、さつまいも、れんこん、きのこ類、にんじんなどがあります。
「食欲の秋」「実りの秋」など、たくさんのおいしい食べ物が旬を迎えます。
秋が旬の魚介類には、サンマ、サケ、ホッケなどがあります。
中でもサンマは秋の味覚の代表的な食材ですよね。
サケは旬が5〜7月の「時鮭」もありますが、9月〜11月の産卵前の「秋鮭」と呼ばれるものがあります。時鮭は脂がのっていて、秋鮭は旨味がありさっぱりとした味わいだと
言われています。
冬が旬の食材
冬が旬の野菜には、白菜、大根、小松菜、カリフラワーなどがあります。
鍋やおでんに使われる代表的な野菜ですね。
冬が旬の魚介類には、ブリ、タラ、ヒラメ、カレイ、シシャモ、ワカサギなどがあります。
この時期のブリは「寒ブリ」と呼ばれ、甘い脂がのっています。
ワカサギは氷上で氷に穴を開けて釣っているイメージがありますよね。
旬の食材を食べるメリット
その1 味が濃くておいしい
近年では栽培技術が発達し、昔はその時期にしか味わえなかった食材が一年中食べられるようになりました。喜ばしいことではありますが、やはりその食材に合った環境で育ち、
収穫されたものは、うま味成分が多く、香り高いので素材の味を堪能できます。
食材本来の持つ味が濃厚な分、調理のさいに味を濃くつける必要がなく、
塩分を抑える効果もあります。
その2 栄養価が高い
旬の食材は、温度や湿度、土の状態などが適した環境で育ったため、
栄養が豊富に含まれています。
日本食品標準成分表2020年版(八訂)によると「ほうれん草」は「夏採り」「冬採り」で記載が分かれています。ほうれん草は冬が旬の食材なので、冬採りのほうれん草は夏採りのほうれん草に比べてビタミンCの含有量が3倍にもなります。
魚にも脂がのる時期があります。種類により異なりますが、
多くの魚は産卵前に栄養をつけるため、おいしくなり栄養価も高くなります。
その3 価格が安い
旬の食材はその時期に多く採れるため、スーパーなどにたくさん出回り新鮮なものが安く
買いやすくなります。
ただし、旬の食材でも台風などの影響で不作になると、需要と供給が合わなくなり高くなることもあります。これは魚にも言えることで、台風や温暖化などの影響で捕る量が減ると
高騰する場合があります。
ニュースなどでもよく「今年はサンマが不漁で高騰している」などと聞くことがありますよね。
普段の旬の時期の価格を知っていると「安いのか」「高いのか」比べられるようになります。
その4 その時期に体に良い効能をもつ
旬の食材には、その時期にヒトが欲する効能が含まれています。
春野菜には、独特の苦味をもつ食材が多くあります。
あの独特の苦味は「植物性アルカロイド」という成分で、老廃物を外に出してくれるデトックス効果があります。
春は新しい生活が始まり体調を崩しやすい時期ですが、
春野菜には体調を整えてくれる効果があることが分かります。
夏野菜には、汗をかいて不足しがちな水分、カリウムが多く含まれています。
冷たいスポーツドリンクやジュースは、飲みすぎると身体を冷やしたり糖分の摂りすぎになる
ことがあるので、食べ物で水分や栄養を補えるとうれしいですよね。
秋野菜には、根菜類、いも類など食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富に含まれた食材が
多くあります。夏の暑さで疲れた体を回復させる効果や、冬の寒さに負けない体力づくりを
するための栄養が含まれています。
冬野菜には、ビタミンCを含む野菜が多くあります。ビタミンCには免疫力や抵抗力を向上させる効果があるため、風邪などをひきやすい冬の時期にはありがたい栄養素ですね。
大根や白菜を、スープや煮込み料理にして汁まで飲むと、栄養をむだなく摂取することができます。
その5 季節を感じられる
和食は昔から「目で見て楽しむ」という文化があり、見た目や盛り付けで季節を感じることが
できます。食卓にサンマが並ぶと「秋」を感じ、鍋料理が多くなると「冬」を感じますよね。
1年を通して様々な食材が手に入る現在、子どもたちに「旬」を伝えることは難しいことでも
あります。だからこそ、食卓に旬の食材を並べて季節を感じてもらい、
昔から受け継がれてきた繊細で美しい日本の文化を大事にしていきたいですね。
まとめ
旬の食材とは春夏秋冬、その時期に採れた栄養豊富な食材です。
味がよく、栄養豊富で安く手に入ります。
また、その時期にヒトが欲する栄養素をもち、季節を感じることができるものでした。
多く出回る食材を買うことで、廃棄量を減らし地球にも優しいというメリットもありますよ。
旬の食材をおいしく食べてみてくださいね。
調理師/料理研究家 大橋みなみ
選考文献
日本食品標準成分表2020
農林水産省HP
写真AC
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